自営業ママの時短経営|営業時間をずらした理由【実体験】
「夜の営業をやめる」代わりに、私が選んだのは「朝」だった。サロンを営むママが8時半オープンにたどり着くまで
子どもが生まれてから、夜の営業ができなくなった……。サロンを含む接客業をしているお母さんなら一度はぶつかったことがある悩みなんじゃないかと思います。実は私も、上の子が生まれたタイミングで同じ壁にぶつかりました。でも「営業時間を単純に削る」のではなく、「営業時間をまるごと前にずらす」という選択をしたことで、売上を落とさずに子育てと両立できるようになりました。今日は、その時の試行錯誤と、今のリアルな働き方をお伝えします。
以前は10時オープン・20時閉店で営業していました。サロンではよくある営業スタイルだと思います。子どもが生まれてからは、20時までの営業がどうしても難しくなりました。実家の両親は遠方に住んでいて頼れる状況ではなく、夫婦共働きで育児をしているので、夜間の営業は現実的ではなくなったんです。よほどご両親などを頼れる方でない限り、同じ壁にぶつかるお母さんは多いんじゃないかと思っています。ここで多くの人がまず考えるのが「営業時間を短くする」という選択だと思います。でも私は、それだけでいいのかなという引っかかりがありました。単純に時間を削ると、こなせるお客様の数がぐっと減ってしまうし、今まで来てくださっていたお客様の中にも通えなくなる方が出てくると感じたからです。
そこで私が選んだのは、閉店時間を早める代わりに、開店時間も早めるという方法でした。子どものお迎えの関係で、営業は17時半までと決まっていました。そのタイミングで開店を10時から8時半に早めることで、営業時間を9時間確保できる計算になります。これは、子どもが生まれる前とほぼ同じ営業時間を保てる数字でした。「削る」のではなく「ずらす」。この発想に変えたことで、売上を大きく落とさずに子育てとの両立ができる土台ができました。
正直「8時半オープンって早すぎない?」って自分でも思っていました。でも思い切ってやってみるものだな、というのが今の実感です。
また、基本の営業時間だけではどうしても対応しきれないけれど、それでも通い続けたいと言ってくださるお客様が、少人数ですがいらっしゃいます。お客様との関係はとても繊細なもので、営業時間がネックで疎遠になってしまうのは、私自身とても心苦しく感じていました。とはいえ、お客様も私の生活環境の変化を理解してくださっている方ばかりで、無理を言ってくることはありません。そこで子どもが生まれてから試行錯誤の末に始めたのが、時間外料金をいただいた上での受付です。時間外というのは子どもを保育園に預けられない時間帯という前提になるので、夫に子どもを見てもらえる段取りが整っているときに限って、通常メニューの料金に30分あたり◯円、またはメニュー料金の◯%といった形で上乗せしてお受けしています。この時間外対応を数年続けている、長いお付き合いのお客様もいらっしゃいます。
最初は「8時半にお客さんなんて来るのかな」という不安がとても大きかったです。サロンの朝8時半オープンは早すぎる、と思う方も多いんじゃないかと思います。でも実際にやってみると、8時半の枠を希望されるお客様はとても多くて、今では人気の時間枠になっています。お子さんの送迎を終えてそのまま来られる方や、お休みの日に朝早くサロンを済ませて、その後の時間をたっぷり使いたいという方に喜ばれています。一方で、夜18時・19時に通ってくださっていたお客様の中には、来られなくなった方も一定数いらっしゃいました。当時は寂しく感じましたが、今振り返ると、その分新しいお客様と出会えているので、結果的には問題なかったなと思っています。
※保育園からサロンまでの距離が近いことが前提の一例です。
8時半オープンを無理なく回せているのは、前日のうちに清掃などのクローズ作業を済ませておくからです。当日は、クーラーや電源類を入れるだけの簡単なオープン準備で済むようにしています。私の場合、オープン作業は10分ほどで終わるので、下記のような流れで動いています。
| 時間 | 動き |
|---|---|
| 8:00 | 保育園に到着・送り |
| 8:15 | サロン到着 |
| 8:15〜8:25 | オープン準備 |
| 8:30 | オープン・お客様お出迎え |
8時半オープンに変えたのは7年ほど前、第1子が生まれたタイミングでした。当時は夫が早朝からの仕事で、子どもが起きる時間には家にいなかったので、子どもの準備・自分の身支度・仕事の準備を全部1人でこなす必要があり、朝はかなりぱつぱつでした。子どもが1人だった頃は、休憩もほとんど取らずに9時間ぶっ通しで営業していることもありました。でも子どもが増えていく中で、その働き方には限界があると感じるようになったので、今は9時間の営業時間の中にきちんと休憩を組み込むようにしています。それでも、思い切って開店時間を早めたことで営業時間を確保でき、売上が下がることは避けられました。むしろ、動ける時間に制限がある分「その時間の中でどう動くか」を考えるようになって、子どもが生まれてからのほうが売上が上がった時期もあります。
最後のメニューは17時半にお客様が仕上がるように予約を組み、その後15〜20分ほどで清掃・サロンのリセット作業をします。保育園のお迎えは基本的に夫が担当してくれていますが、万が一夫が難しい日には自分がすぐに動けるように、この営業時間に設定しています。今のだいたいの1日の流れはこんな感じです。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 8:15 | サロン到着・オープン準備 |
| 8:30〜 | オープン・接客スタート(途中で休憩を確保) |
| 17:30 | 最終のお客様の施術完了 |
| 17:30〜17:50 | 清掃・サロンのリセット作業 |
| 18:00頃〜 | 保育園へお迎え(基本は夫が担当。難しい日は自分がすぐ動ける体制) |
周りで同じようにサロンを営んでいる仲間を見ていると、10時から16時までの6時間営業など、短い時間で営業されている方もいます。もちろんそれがご本人に合っているならそれでいいと思います。でも、「もう少し売上を伸ばしたい」「もう少しお客様を受け入れたい」という方には、10時オープンにこだわらず、9時や8時からのオープンを試してみるのもひとつの方法だと思います。閉める時間を変えられなくても、開ける時間を早めるという発想の転換で、両立の選択肢は広がるはずです。
・この働き方は、保育園(お子さんの預け先)とサロンの距離が近いことが前提になっています。
・前日のうちにクローズ作業をしっかり済ませておかないと、当日のオープン準備がバタついてしまいます。日々の準備の徹底が欠かせません。
・パートナーの勤務時間など、家庭内の協力体制によって朝の負担の大きさは変わります。無理のない範囲で、ご自身の状況に合わせて調整してください。
「削る」のではなく「ずらす」。この発想の転換が、子育てと仕事を両立する鍵になりました。
まとめ